2011/08/01

ちょっと建築系イベントを振り返り

さてはて、ここ2ヶ月くらいの出来事のおさらいを.

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6月上旬に、名古屋の服部さんのオープンハウスにお邪魔する.

なんともかわいらしい住宅.狭小住宅であるが故のアイコンらしさをうまくデザインしている.使用している素材も、そのかわいらしさをうまく引き立てている、とても濃いデザイン.
そのアイコン形状をそのまま内部空間へも引用している.天井高さの低いところは1.6mくらいで、高いところは4mくらいかな.傾斜天井で梁現しの手法は私もよく使うけど、ここまでの急勾配は未経験.天井を高くすることによって知覚的な広さを感じれるようにし、ただ天井が高いと息苦しさを感じるが、その解決策の一つとして、この急勾配という回答は有りな気がする.
ただ個人的には、梁がくどすぎるかな.まぁ全体の素材も結構くどいけど.好みが分かれるところなんだろうなと思う.

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少し時間が余ったので、オープンハウスのついでに、妹島さんの「豊田市逢妻交流館」を見に行く.

当初のイメージよりも規模とインパクトが大きかった.何かのテキストで"外部の与条件から全体の形状が決定し、その内部に入れ子状にプログラムを配置した"というのを見た時があるが、まさにそのまま.分かりやすい部分が有る反面、キーとなる"外部の与条件"っていうのが、現地に行っても全然理解できず.むしろ敷地内利用の条件と内部プログラムとの相互関係によって、この形状ができたイメージが強い.…あっ、やばい.事前に何にも勉強せずに行ったから、何となくかっこいいで終わってしまうパターンだ.


内部はこんな感じ.覆われた全体の中に独立してプログラムを配置していくようなやり方は、美術館のような、来訪者が歩き回ることを前提とした施設用途の場合は有効な気がするが、交流館(いわば公民館)の様な、何か特定の行為・目的をもった来訪者が利用するような用途の場合は少し無理がある気がした.特に今回の様な中規模なボリュームの場合、空白となるべき空間があまりに細かく文節されてしまうため、通路の用にしか利用されず、また無理な形状も相まって、いわばデッドスペースが多すぎる.
妹島さんやSANNA作品は、デザインは好きだしその設計プロセスは魅力的だけど、計画的な側面からするとあまりにも利用者に頼っている気がして、どうもしっくりこない.やはり自分は工学人間であると自覚.

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と、ここまで描いて今日は力尽きる.忘れないために、ブログに記録すべき事柄をメモっておこ.
・5月の四国旅行の続き(残り2/3)
・7月の五十嵐淳講演会(ギャラ間巡回展)

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