久し振りに建物を見に行く.
磯崎アトリエ設計の『セラミックパークMINO』を見に行く.3連休の中日ということもあってか、家族連れやおばさんでごった返し.
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岐阜県の多治見市、そんなに大きな町ではないが、こいつの立地はもっと山奥.貴重な植物が原生している場所に建てたらしい.そういえばいつぞやの雑誌にもそんなことが書いてあった気が….
名古屋市内より電車で40分、バスで20分で到着.
ゲートからブリッチにかけて、天井の仕上げに陶磁器の破片が埋め込んである.わかりやすい演出.
ゲートを潜りブリッチを進む.きれいな演出がされているが、なにやら出店が多く、地下街みたいな雰囲気.
ブリッヂを抜けると本館か見える.全体的に建物はこんな構成です.
(内部については展示物が写ってしまうため割愛.)
内部は特に突出した部分はみられませんが、きれいにはまとまっています.白を基調とした内観になっている.どのフロアも中庭にたいして解放されている.
建物全体が埋まっているような構成になっているはずだが、規模が大きいせいか、斜面にあるせいかそれはまったく感じない.
感想…
恥ずかしながら初めて磯崎作品に触れた.印象としては、異なる物をぶつけて動的な空間を構成している.ただし決してバラバラではなく全体的には何故かまとまっている.静的な空間構成をしている谷口作品とは対照的な印象をうけた.
あと演出がうまい.駐車場から展示室に至るまでのシークエンスに多様性を持たせており、来場者に対して期待感を持たせている.
また、セラミックパークというだけあって、仕上げにセラミックブロックが多く使用されている.セラミックの質感はその固さとは違い、柔らかく、薄い.また、色彩や照明効果によってその印象がガラリと変化するから不思議.
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建築探訪のついでに、当該場所で開催されていた「国際陶磁器フェスティバル美濃」を見る.陶磁器とはこんなに表現が豊かなものなのかと関心させられた.先述したセラミックブロックもそうだが、温度や仕上げ薬、厚さや密度、色彩…それらの違いが顕著に現れる素材である.単なる造形だけではない芸術.深みを感じた.すでに伝統を超えている…とか言ったら怒られるかな.
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